2025年12月4日(木)に、e-Risknユーザー様限定イベント「e-Riskn MeetUP!ユーザー交流会2025」をオンラインで開催しました。
イベント概要
イベント概要
| 日時 | 2025年12月4日(木) 16:00~17:30 |
| 形式 | オンライン |
| e-Riskn をご利用中の医療安全管理者様 e-Riskn をご利用中で、医療安全活動に携わっている | |
| 開催の目的 | 医療安全管理者様同士の相談・交流の場をご用意し 日ごろの医療安全活動に役立ててもらうため |
| 主催 | 株式会社南日本情報処理センター |
当日のプログラム
| 16:00~16:05 | 開会のご挨拶 |
| 16:05~16:10 | 本日の進め方 |
| 16:10~16:30 | 自己紹介・アイスブレイク・弊社メンバー紹介 |
| 16:30~16:35 | グループディスカッションの進め方 |
| 16:35~17:10 | グループディスカッション |
| 17:10~17:25 | みなさんと共有の時間 |
| 17:25~17:30 | アンケートのお願い・写真撮影 |
| 17:28~17:30 | 閉会のご挨拶 |
ユーザー交流会開催レポート
自己紹介
ご参加者様には、事前に自己紹介シートをご記入いただき、当日共有してもらいました。
- お勤めの病院について教えてください。
- 医療安全に携わって何年ぐらいでしょうか?
- e-Risknを使い始めて何年ぐらいでしょうか?
- 医療安全について、今年の活動目標・個人的に気を付けていることを教えてください。
- もし、医療安全に関するお悩みで参加者の方へご相談したいことがあれば、ご記入ください。
- 最近あった良いニュースを教えてください。
医療安全に関するお悩みについて、一部抜粋してご紹介します。
- 医療安全に向けた新しい取り組みがありましたらお聞きしたいです。
- 自施設では、インシデントレポート報告の9割が看護部からの報告となっており、医師やコ・メディカルからの報告は少ない現状があります。
- 多職種の視点でリスクを共有するために取り組まれている活動などがあればご教授いただきたいです。
- e-Risknの活用方法についても情報交換を行いたいです。
- 各レポートの内容が把握がしきれない、期日にレポートが完成しないなど、しっかりと全体の管理を行うこと自体がとても難しく感じています。
- まずはどのように活用しているのかを見聞きしたい所存です。
- 医師のレポート提出を促す工夫を教えてください。
- また、職員全体でレポートのグレード間違いや項目選択間違いを減らす工夫を教えていただきたいです。 医療安全を、職員の皆さんにより身近に感じてもらう工夫はありますか?
- 部署によってインシデント報告に対する意識の差があります。未だに書かされ感が強いです。
グループディスカッション
当初、弊社が約20個ほどディスカッションテーマを用意しておりました。
自己紹介にてお悩みの共有・共感が高いのを感じたため、急遽参加者の皆様がお悩みや聞きたいことを自由にディスカッションしてもらうスタイルに切り替えました。
その中でいくつかディスカッションにあがった話題を共有します。
e-Risknの使い方や運用について
- レポートの承認に時間がかかるが、なにかリマインドや声掛けをしているか?
- レポートの公開範囲は、どういった意図でどのような設定にしているか?
- 現場スタッフは毎日見ているか?既読状況はどうか?見てもらうためにどういった工夫をしているか?
- PDCAは具体的にどんな内容を登録しているか?
- たくさんのマニュアルがあるが、見直しはどうやっているか?リンク集を使っているか?
「レベル0」の報告や医師・コメディカルからの報告を増やすための取り組み
看護部からの報告はよく上がってくるが、医師やコメディカル(パラメディカル)からの報告件数が
なかなか上がらない。報告を増やすためにどのような取り組みをしているか。
- レポート報告の現状は?
- 医師やコメディカルからの報告を増やすためにどのような取り組みをしているか?
- レベル0の報告を増やすためにどのような取り組みをしているか?
- どのような報告を書いてほしいといった周知はされているか?
- 事例集はどのようなもの?どのように活用している?
- レポートの公開はどうしているか?
- レポートを公開するときに、報告者氏名や部署はどうしているか?
- レポートを全員に公開すると、報告がしづらくなったりすることはないか?

なにが報告に該当するのかがわからないという声を現場から聞いた、特にコメディカルは医療安全に関する教育の機会が少ないのかもという議論の中で、「事例集を作る」という取り組みをされている病院様がいらっしゃいました。
前年度に上がってきた報告の一部をカテゴリーに分けて一覧にして、全部署に配布しているそうです。報告するときの参考例になるだけでなく、何が報告に該当するのか、どういうときに書かなければならないのかという共有認識を作る・揃える意味でも具体的で非常に参考になる取り組みでした。
各部署がレポートを書く基準がわかり、書くハードルが低くなり、結果として報告が増える・医療安全の目線や意識が醸成されるにつながるのではないでしょうか。
参考情報:e-Risknで事例集をつくるには?
case1:e-Riskn上で事例を共有したい
なかなか別の書式・書類として事例集を用意するのが難しい病院様におすすめです。
e-Riskn上で登録があったレポートを、事例として使用できます。
選択項目・内容などがお手本となるレポートがあった際に、レポートへのタグ付け・公開範囲の設定を行うとお手本となるレポートの共有ができます。
レポートのタグ付け
レポートに目印をつけるための機能です。
例えば、「お手本レポート」・「見習いたいレポート」のようなタグを作ります。
管理者の方がレポートをチェックするときに、ゼロレベル・ヒヤリハットのレポートの中から、該当するレポートがあった際には該当するタグをつけていきます。
レポート検索画面で、「お手本レポート」「見習いたいレポート」で検索をかければ、簡易版事例集ができます。
レポートを書いた職員の方も、レポートを書く意義・プラスフィードバックを受け取れるのではないでしょうか。
公開範囲の設定
レポートごとに誰までレポートの内容を見ることができるか、公開範囲を指定できます。事例として共有したい場合は、公開範囲の設定を「自部署のみ」「病院全体」など、見てほしい人まで広げる必要があります。
レポートの登録者や当事者・患者様の情報など共有にあたって匿名化したい情報は、設定で伏せることができます。ご希望の際は、e-Risknサポートまでご連絡ください。
なお、公開範囲で指定した職員がレポートを見たか・見ていないかの既読状況も把握できます。
事例の周知ができているかどうかにご活用ください。
case2:作った事例集・事例リストをe-Risknで共有したい
Excelやワードで事例集を作ったら、e-Riskn上で共有できます。
リンク集で共有する
ポータル画面の右側のリンク集で、共有できます。リンク集は自由に追加・削除できます。
e-Risknを開いて最初の画面ですので、職員にパッと見てもらうために最適な共有です。
掲示板で共有する
掲示板のファイル添付機能で、共有できます。
対象となる職員が、掲示板を見たかどうかの既読状況も把握できるため、しっかり共有できているかチェックするためにはおススメの共有方法です。
参加者アンケートより
セミナーにご参加いただいた方の感想を、一部抜粋してご紹介します。

医療安全管理者としての立場から同じ立場の方からの意見を聞き、共感や新しい取り組みを知ることができた。

アットホームな雰囲気があり、e-Risknの活用に幅があるため情報交換はとても有意義だと思いました。

e-Risknの方々が場を和ませてくださったので緊張せずに参加できました。
おわりに
改めまして、ご参加いただいたみなさまに心よりお礼申し上げます。
- 運用ルールや活用方法など他の病院のことを知りたい。
- システムを導入したはいいが、本当にうまく使いこなせているのか?もっとできるのでは?
- 誰かに医療安全のことを相談したいが、院内に相談できる担当者がいない。
- 学会や地域の集まりなどにも行ってみたいが、忙しくて難しい。院内の許可が下りない。
弊社が、システムの導入時や学会出展などの際に医療安全管理者様から、よく聞いていたお悩みです。
学術書や雑誌、学会で発表されるような先進的なしっかりした取り組みもだが、もっと身近で日常的なお悩みを共有できるフランクな場を作れないだろうかというのが、交流会の開催のきっかけでした。
開催してみると、お悩みを共有するだけでなく具体的な運用方法・地に足の着いた改善策の情報が、参加者様同士で交換されていました。
医療安全管理者様のお悩みのお助けにならないだろうか、と開催しましたが、「こうやってシステムが使われているんだ」「もっと活用してもらうためにはこんな工夫がいるんだ」と、結果的に弊社が一番勉強になりました。
改めてご参加いただいた皆様、貴重なお時間・業務ノウハウのご提供をいただき誠にありがとうございました。
皆様からいただいたご意見も参考にしつつ、今後もユーザー交流会を開催していく予定です。
