病院名医療法人七徳会 ザ王病院
所在地鹿児島県姶良市加治木町反土2151番1号
許可病床数医療療養型病床:86床、介護医療院:60床

鹿児島県姶良市のザ王病院様は、地域に根差しリハビリテーションに特化した療養型病院です。以前より、別会社のインシデントレポートシステムを利用されていましたが、2021年4月に「e-Riskn」へシステム更新をしていただきました。

導入の背景や活用方法について、看護部長の清留(きよどめ)様と、医療安全管理者の不笠(ふがさ)様にお話を伺いました。

これまでご利用されていたインシデントレポートシステムでは、どのような課題を抱えていましたか?

以前のシステムは、レポートの入力項目が非常に多かったですね。
入力完了までにすごく手間がかかっていました。
レポートのチェックも一人で行っていました。医療安全管理者は専任で、病棟業務など他の業務の合間で確認するので、管理者の負担が大きかったですね。

レポートを職員に公開する際にもひと手間必要で、公開する部署を毎回手作業で追加していました。レポートの内容を職員と共有するまでにも、たくさんの時間を要していました。
タイムリーに現場へ情報を還元できていなかったですね。
報告する側も管理・承認する側も大変だったことを覚えています。

医療安全管理者 不笠様

e-Risknの印象を教えてください。

率直に入力しやすそうだなと。
入力内容が1枚の様式に集約されているので、「入力する人に優しい」と感じました。

レポートの承認について、以前とどのような変化がありましたか?

承認の流れを変更しました。
以前は、管理者1人でレポートを確認・承認していました。
今は、最初に部門長・リスク委員がレポートに不備がないかを確認して一次承認を行い、次に管理者・看護部長が最終承認をしています。レポートの確認・承認作業が管理者に集中することもなくなりましたし、効率良く運用できるようになりました。
部門でレポートの不備がないかチェックし一次承認をするという運用ができると、専任の医療安全管理者は助かると思います。

どんなところに導入の成果を感じますか?

オプションの通知機能も導入しました。通知の位置も非常に良いです。
今まではレポートの不備などを口頭で伝達していたのですが、勤務形態の違いからなかなか報告者やリスク委員に会えませんでした。
伝達が2,3日後になってしまうことも、しばしばありました。
通知機能を使ってからは電子カルテにログインすると「お知らせがあります」と表示されるので、直接伝える必要がなくなり、伝達にかかっていた時間が短縮されました。
結構、みんなも「またリスがいる!」と見てくれていますよ。

管理者様が楽になった業務はありますか?

会議資料の作成が楽になりましたね。
e-Risknのデータをそのまま会議資料に使っています。

統計の機能で、グラフや表が親切に出てくるのも助かります。
ワンクリックでレポート件数の内訳が表示されるので、レポートの振り返りに活用しています。件数などの数字はよく見るのですが、レポートの中身まで確認できるのは良いですね。

ちょうど院内の研修用資料を作っているのですが、統計のグラフ画像をそのままその資料にも使いました。みなさんの協力でレポートを出してもらっているので、積極的に現場に還元していきたいです。

他に気に入っているポイントはありますか?

病院の特性に合わせて、事故の内容を追加できたところです。柔軟性が高くて気に入っています。

具体的には、当院の主要三項目である皮膚剥離、転倒転落、薬剤の項目を追加しました。
当院は、医療療養型病床と介護医療院をもつ療養型の病院で、入院患者様の多くを高齢者が占めます。転倒転落や皮膚剥離はどんなに気を付けても発生することがありますし、薬の管理や与薬も医療者で行わないといけない患者様が多いので、三項目の報告件数は多いです。

この三項目は年間を通して統計を取りつつ、是正できるところも見つけながら対策を強化しています。

項目を追加したことで、入力する職員も選びやすくなりましたし、統計を作るときにぱっと主要三項目の件数が分かるのもいいですね。

看護部長 清留様

今後のe-Risknへの期待をお聞かせください。

PDCA機能(業務改善計画書)を上手く利用したいです。
レポートを入力する習慣や仕組みは定着しているので、本年度のリスクマネジメント委員会では、レポートをしっかり分析して再発防止策を検討するところを目標にしています。
せっかくPDCA機能があるので、どんどん活用してe-Risknを使いこなしていきたいです。

院内での共有にお使いください
PDFダウンロード