病院名 | 医療法人七徳会 大井病院 |
所在地 | 鹿児島県姶良市加治木町本町141 |
許可病床数 | 119床(一般病床:42床、地域包括ケア病床:50床、回復期リハビリテーション病床:27床)、医療安全対策加算2 |
七徳会大井病院様では、以前からインシデントレポートシステムをご利用されていましたが、2021年8月から「e-Riskn」へ移行。導入の狙いや効果について、医療安全管理者の田島様にお話を伺いました。
これまでご利用されていたインシデントレポートシステムでは、どのような課題を抱えていましたか?
従来システムは充実した機能が備わっていたのですが、医療安全管理者の私を含めて、スタッフが使いこなせていませんでした。システムに苦手意識があると報告件数は増えないですし、統計機能もよく分からないまま使っていました。
システムの選定で重視されたことを教えてください。
レポート入力の簡単さや、統計画面の分かりやすさです。
また、従来システムに不足していた機能として、レポートの親子の紐づけ、患者クレームの管理ができるか、なども重視しました。3社の製品を比較検討して、e-Risknは私たちの重視する要件を満たしていました。
レポート入力について、以前とどのような変化がありましたか?
操作がシンプルなので、報告件数が増えました。
具体的には年間約300件くらいだったのが、約500件まで増えました。
従来システムでは、必須項目が多く登録前に作業が止まってしまうことが多かったのですが、今は1つのレポートを書くのに作業が止まることがないです。
システムを使うスタッフは変わっていないので、入力のしやすさが件数の増加に直結していると思います。
また、システムの入れ替え前は操作の質問が多かったですが、入れ替えてからはほとんどなくなりました。
統計業務について、以前とどのような変化がありましたか?
従来システムでは、うまく使いこなせなかったクロス集計なども使いこなせるようになり、委員会で統計資料を活用するようになりました。
稼働前に直接レクチャーしていただいたのも大きいです。
他の医療安全スタッフも、それぞれの部署で統計を出せるようになりました。初めて使う人でも使いやすいシステムだと感じています。
従来システムにはなかった、親子レポートの登録がしたかったとのことですが、どのように使われていますか?
従来システムでは、1つのレポートに関連する報告が上がっても、統計でそれぞれ1件ずつ集計されてしまい、自力で調整をしていました。今では、私にレポートが届いた時点で「これはあのレポートと紐づけられるな」と編集画面から関連付けができるので、意識せずとも正しい統計が出せます。
特に医療安全活動の一環として、「気付きレポート」と言う他部署から気づいたことを積極的に上げましょうという活動をしています。このレポートが上がった場合、関わっている人全員がレポートを書くことになるのですが、最初に発見した部署はどこだったのか等の時系列が分かりやすくなったのも気に入っています。
システムを入れ替えた時の印象はどのようなものでしたか?
従来システムは落ち着いた印象のデザインでしたが、e-Risknは明るい印象があります。
システムに固いイメージがあると、スタッフも「レポート=医療事故」って感じがして、入力するハードルの高さがありました。e-Risknは親しみやすいデザインで入力がしやすくなったと思います。
他に気に入っている機能はありますか?
レポートの編集機能も気に入っています。
従来システムでは軽微な修正をしたい時も作成者に差し戻しをしないといけなかったのですが、e-Risknでは承認者がレポートを修正できるようになっています。
もちろん本人に返さないといけない時は返していますが、自分で修正して口頭で伝えるくらいで大丈夫なこともあるので、臨機応変に対応ができるようになりました。差し戻しでレポートが止まってしまうことが減ったのも、レポート件数が増えたことの一因だと思います。
現場の声で届いたものはどのようなものがありましたか?
従来システムでは医療安全管理者しか統計が出せなかったのですが、e-Risknになってからは師長が自分の所属の統計が簡単に出せるようになって助かる、という声をよく聞きます。
今後のe-Risknへの期待をお聞かせください。
レポートの未読・既読の状況が分かるようにしていただきたいです。
承認者権限のスタッフは承認したタイミングで見ているのが分かりますが、一般権限の人たちがどのくらい情報共有できているのか分からないです。未読・既読の状況が見えるようにしてあると、「あの時のレポート見てないですよね」って指摘をする時に根拠になるので助かります。
これさえ解決されれば、もう何も言うことはないです。
※既読・未読状況確認機能はVer 1.2.0で対応されました。