| 病院名 | 鹿児島大学病院 |
| 所在地 | 鹿児島県鹿児島市桜ヶ丘 8 丁目 35 番 1 号 |
| 開設病床数 | 704 床 |
鹿児島県鹿児島市の鹿児島大学病院様は、鹿児島県唯一の特定機能病院であり、先進かつ高品質の安心、安全、高度な医療を提供されています。以前より「リスクん」をご利用されており、2024 年 9 月に「e-Riskn」へバージョンアップしていただきました。
導入の背景や活用方法について、医療安全管理部 副看護部長の東(ひがし)様と、看護師長の伊地知(いじち)様にお話を伺いました。
医療安全の体制を教えてください。
GRM は私たちを含めて専従が 4 名、兼任は 2名います。リスクマネージャーは各診療科や病棟、部門ごとに 1 名ずつ任命されていて、報告されたインシデントレポートを評価する分析委員も複数名います。
おふたりの GRM としての活動を教えてください。
毎週水曜日に、前週に報告されたインシデントレポートの中から特に重要なものを選定し、1週間かけて詳細な聞き取りを行っています。
聞き取った内容を整理して、木曜日に開催されるインシデント分析部会で報告をしています。聞き取りの有無に関係なく、レポートのタイトルを1つずつ確認しながら GRM の先生方と意見交換を行っています。
聞き取りをするレポートの選定方法について教えてください。
インシデントレポートを入力すると、自動的に A~Eのアルファベットが割り振られるようにカスタマイズしてもらっています。分析委員は各自担当するアルファベットが決まっているので、自分の担当するアルファベットが振られているレポートを確認して、重要度などの評価を行います。この評価項目も当院用にカスタマイズしてもらいました。分析委員が評価したレポートを重要度順に並び替えて、特に重要と判断されたレポートの聞き取りを行っています。

e-Riskn にしてよかった点はありますか?
以前は CSV 形式でデータ出力を行っていたのですが、現在は Excel 形式でデータ出力ができます。Excel 形式の方がグラフ作成やデータの加工がしやすく、非常に便利ですね。
毎年立ち入り調査があるので、自分たちで手集計するとミスが発生することもあり大変ですが、e-Riskn を使うと確実なデータが出てくることも良いポイントの1つです。
e-Riskn になって入力しやすくなったことはありますか?
文字数制限がなくなり、入力しやすくなりました。以前は入力欄に文字数制限があったので、関係のない欄に続きが書いてあることもありました。現在は自由に文字を入力できるようになったので、文章が途切れることがなくなりましたね。レポートを確認する私たちも見やすいですし、部署の人たちも文字数を気にせずに言いたいことが書けていると思います。

レポート件数に変化はありましたか?
報告件数は増加しましたね。2023 年度の報告件数は約 3300 件でしたが、2024 年度は約 3600件でした。

重複事例の報告が増えたことが理由だと考えています。複数の職種が関与している事例が発生した際に、今までは片方の職種からのみ報告が上がるケースが多かったです。しかし、同じ事例でも職種によって振り返るポイントが異なるので、現在は関わった職種それぞれが報告をするように働きかけを行っています。
あとは、出血量や手術時間が予定を超過した場合も報告をしてもらうようになったことも理由の1つだと思いますね。
他に使いやすくなった機能はありますか?
マスタですね。自分たちで簡単に操作できるようになったので使いやすいです。HCU が稼働し始めた際は、自分たちでマスタを操作してHCU を追加しました。自分たちでタイムリーに追加や削除ができるで、非常に助かっています。
e-Riskn や弊社への期待、ご要望を教えてください。
現在は、親子レポートの入力が親レポートからしかできません。後になってインシデントの大元になっている事例が出てくることもあるので、子レポートからの入力もできるようになると助かります。
システムを使用していて困ったことがあれば専用のユーザーサイトでお問い合わせしているのですが、要望を伝えやすく、迅速な回答をいただいています。今後も何か気づいたことがあれば、相談しようと思います。

